「泣いた赤鬼」と異種交流の問題 |
この間Wowowでやっていた「もののけ島のナキ」を見ました。 子供向けのアニメ映画で、SMAPの香取慎吾さんが声優を務めたことで話題になったんじゃないかな。 それはいいとして、この映画の原案は、浜田廣介さんの「泣いた赤鬼」です。 この話は有名ですね。誰でも知っているでしょう(知らない人は自分で調べてください)。 一般的には、素晴らしい友情、自己犠牲の話と捉えられているようです。 しかし、私は、赤鬼は間違っていると思います。 人間と仲良くなりたいと考えるのは自由ですが、自分が異種(人間から見て)であることがわかってない。 もちろん、異種間(異人種間)の交流を願うのは悪いことではありません。 ただ、これは非常に難しい。 青鬼の作戦が功を奏し、赤鬼は人間に受け入れられたように見えますが、残念ながら、そう簡単には行かない。 そんなものは人々の心が平穏な時だけです。何か起きれば(特に子供の行方不明)、赤鬼はまっ先に疑われるでしょう。 下手をすれば、災害の時なんかに、スケープゴートに仕立て上げられるかも知れません。 結局、赤鬼は自分が本当には人間社会に溶け込んでいなかったことを思い知らされるんですね。 そんな例は山ほどあります。 その時、赤鬼は、彼を本当に理解し、支えてくれた、何より同種であり、もっとも大切にすべき友人である青鬼を捨ててしまったことを心から後悔することになるでしょう。 無いものねだりの高望みで、すべてを失ってしまう。よくあることです。 ひねくれものエリオンのせっかくの良い話が台無しシリーズでした(他に、「走れメロス」、「蜘蛛の糸」等があります)。 では。 |
by fwnd9951
| 2012-11-14 15:45
| エリオンの考え
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