噂を信じちゃいけないよ (都市伝説について)(2) |
昨日の続きです。 しかし、実はこの話は嘘で、その元ネタは「オルレアンの噂」なんです。 これはかなり似た話で、 -オルレアンのあるブティックでは、試着室に入った女性は催眠性のある薬品を嗅がされたり薬物を注射されたりして、前後不覚になったところを誘拐され、外国の売春宿に売り飛ばされる- と云ったものです。 当初はこの噂は1軒だけを対象としていたのですが、時間が経つとともに増えていき、最終的には全部で6軒のブティックや靴屋に嫌疑が掛けられるようになりました そして、この6軒の店舗うち5軒がユダヤ人経営者の店であり、残る1軒も噂の少し前に前店主のユダヤ人から受け継がれた店でした。 もちろん、このような事件は実際には起こっていません。 ところが、オルレアンの多くの人々は誰一人行方不明になった娘などいないにもかかわらずこの噂を信じ、暴動寸前の騒ぎにまで発展してしまったんです。 しかし、ユダヤ人経営の店に対するこうした「攻撃」は、ある新聞報道をきっかけにして一変してしまいます。 この噂はまったく事実無根で、反ユダヤ主義者のプロパガンダだとする記事です。 そして、噂は一気に終息に向かいます。 新聞が公式に噂を否定しただけではなく、「反ユダヤ主義者の策謀」というレッテルが貼り付けられたからです。 人々は反ユダヤ主義者のレッテルを恐れて黙ってしまったり、最初から信じていなかったようなふりをしました。 勿論、同じような噂は今も生き残り、世界中に広がっています。 その一つが「香港の人が消えるブティック」の話なんですね。 もう少し続きます。 では。 |
by fwnd9951
| 2010-07-15 17:52
| エンターテイメント
|
<< 愛の錬金術 | エリオンの愛の錬金術 本日の... >> |