「キンゼー博士の愛のレポート」 |
今日は少々微妙なテーマ、セックスを取り上げますので、こうした話題が苦手な方にはお勧めできません。 一応、念のため。では、本題に入ります。 かなり前にWowowで放映し、録画しておいた「愛についてのキンゼイ・レポート」をようやく見ました。 アメリカ映画(2004年公開)でリーアム・ニーソン(「シンドラーのリスト」等)が主役を演じています。 最近の人たちはあまり知らないと思いますが、キンゼイ・レポートとは、アメリカのアルフレッド・キンゼイ(Alfred Kinsey)が発表した、人間の性行動に関する報告書で、60年代に日本でも紹介され、大変な評判を呼びました。 日本は勿論、実はアメリカでも当時、セックスにタブー視されていたため、彼の発表は社会を根底から揺り動かしたようです。 何しろ、婚前交渉や自慰行為は悪徳であり、セックスの時に指を使うのもいけないと考えられていたそうですから。 勿論、同性愛なんてもってのほかです。 ところで、この映画は博士の伝記なので堅苦しいかなとも思ったのですが、予想よりも面白かったですね。 キンゼイ博士はもともとは生物学者(「タマバチ」の研究)で、夫人と童貞、処女で結婚します。 しかし、初夜が上手く行かず、悩むのですが、相談する人間がほとんどいないんです。 そして、博士は人々が無知のためにさまざまな偏見に捕らわれていることを実感したことから、性に関する研究を始めます。 興味深かったのは、キンゼイ博士がバイセクシュアル(両性愛)で、また、セックスに非常にオープンな考え方を持っていたことですね(SMの傾向もあったようです)。 たとえば、博士は男性の研究助手と関係を持ち、これを夫人に告白します。 そして夫人もこの助手と性交渉を持つんですね。博士の了承の下に。 現在では博士の研究にはかなりの不備があったとされていますが、現在のアメリカや日本が性に関して昔よりも遥かに自由になったことは博士の功績であると考えてもいいでしょう。 勿論、性に関して現在は進みすぎている、もっと節度が必要だとする考え方はあるでしょう。 しかし、性がタブー視されていたために多くの偏見や差別が生まれ、いわれのないコンプレックスを持つ人たちが多かったことを忘れてはいけません。 ただ、このテーマは非常に面白いと思いますが、やはりデリケートですので、これ以上は深入りしません。 では。 |
by fwnd9951
| 2009-11-14 17:48
| エンターテイメント
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